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主催事業

オムスク・ドラマ劇場創立130周年フェス

2004/05/14
 日露演劇会議事務局

オムスク国立ドラマ劇場

オムスク国立ドラマ劇場

当会発足の引き金となったオムスク国立ドラマ劇場の創立130周年フェスティバルが5月26日から28日まで開催されます。このフェスティバルにオムス ク・ドラマ劇場から当会理事の松下芳江さんと、村井健が招待されました。会員の田代紀子さん、山田ちよさんも参加します。アメリカ流にいえばオムスク・ド ラマ劇場はロシアのリージョナル・シアターということになりますが、そのリージョナルな劇場の歴史が、チェーホフ以前から存在するということを思うと、ロ シアの演劇文化の歴史の確かさを思わずにはいられません。しかも、この劇場のレベルの高さは決してリージョナルなものではありません。モスクワやサンクト の劇場とひけをとらない高水準のものなのです。しかも、この1つの劇場だけで年間11万人もの観客を動員するというすごさ。

ロシアの劇場は7月と8月はお休み。なのにこれだけの人が劇場に集まるというのは、日本ではとうてい考えられないことでしょう。もちろん、その秘密は、それだけのレベルの高さのものを常に提供し続けてきたからです。また、冬にはスポンサーを募りバスを仕立て、市外の人たちの観劇の便宜を図り、常に野心的な新作を仕込むなどの努力も怠ってません。演目の幅もシリアスなものからエンターテインメントまでと幅広いもの。演劇的成熟を実感させる劇場。それがオムスク・ドラマ劇場です。ちなにみ、日本の青年座は今年創立50周年を迎えたばかり。130と50。この年齢差(?)は、ほとんど大人と子供。いや、祖父と孫か。この「成熟」差を縮めるのは容易なことではありませんが、そんなことはいってはいられません。小山内以来吸収し損ねたものを吸収する。そして、日本演劇の成長を促す。「日露演劇会議」のミッションは、まさにこれからが本番といえます。

それにしても、このオムスクのフェスはいったいどんなものなのか。いまから、わくわくします。もちろん、このオムスクでのフェスの様子は、帰国後に改めてこのページでご報告しますので、どうか楽しみにしていてください。