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会員関連

モスクワで本格能ワークショップ開催

2014/04/23
 日露演劇会議事務局

朝一番、「行って来ます」のメールが成田から届いた。

能楽師の河村晴久さんからのメールだ。

河村さんはこれからしばらくモスクワに滞在、初めての本格的な能ワークショップをモスクワの劇場で行なう。

カバンには、扇子と足袋がドーンと入っている。

重い。

完全に重量オーバー!

その重い荷物を手に、向かうはモスクワの「スタニスラフスキー記念劇場」だ。

来年の新作『青い鳥』に能を取り入れたいと能楽師の派遣要請があり、河村さんにモスクワに飛んでもらうことにしたのである。

今回の能WS、これ1回ではない。

今年中に数回行なう。

延べにすれば1ヶ月分ほどになる。

文字通りの本格的なWSだ。

これまで演能のイベントは何回かモスクワでも行なわれているが、基礎からガーンと教えるのはこれが最初。

「スタニスラフスキー記念劇場」だけではなく、ロシア演劇にとっても大きな刺激になることは間違いない。

なにせ、ロシアの演劇人、

「能大好き」

とはいうものの実際に連れて行くとみなさんよく眠る。

で、終わると、

「ブラボー!」

しらけることしばしばだ。

しかし、今度のWSでは眠れない。

河村さんにしごかれるだろう。

いや、しごいてほしい。

しごいて、ロシア演劇人の上っ面の能理解をただしてほしいのだ。

能「清経」

ちなみに、河村さんは観世流シテ方の能楽師。

関西の大学やアメリカでも講義している。

いわば、国際派能楽師。

当会専務理事の村井とは文化庁の文化交流使仲間だ。

ツテからツテへ。

文化の交流は、言い換えれば人から人へとなる。

今回のWSの成功を祈りたい。

注:写真は河村さんの「清経」