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日露の演劇に関する情報交換にご活用ください。

全42件のうち、新着の記事から10件ずつ表示します

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ついに刊行 「評伝・シェープキン」

投稿者:日露演劇会議事務局 投稿日:2014年02月02日(日)01:15

皆様 懸案の「日露演劇会議叢書」がついに出ました。

第1巻目は、ロシアの伝説的名優シェープキンの評伝です。

「シェープキン」(1788~1863)とはロシア演劇に最初にリアリズムをもたらした天才俳優です。しかし、その名は日本ではほとんど知られていません。

そのシェープキンの生涯と伝説の舞台・演技を紹介したのがこの本です。
タイトルは、『評伝・シェープキン ロシア・リアリズムの源流』(而立書房刊、定価2000円+税)。

シェープキンがリアルな演技を見せ活躍したのは、1887年にフランスのアンドレ・アントワーヌが自由劇場を創立、イプセン劇をもってリアリズム演劇を展開するはるか以前のこと。
生まれながらの「農奴」だった。彼が、どのようにしてロシア演劇の表舞台に立つことができたのか。
はたまた、彼がプーシキンを始め、ゴーゴリ、ツルゲーネフ、ゲルツエン、ベリンスキーに愛され、後のオストロフスキー、スタニスラフスキーに大きな影響を与えたかも理解できる優れものです。

翻訳者は当会メンバーの森光以(もり・てるえ)さん。

この本を購入希望の方は、日露演劇会議事務局 office-nichiro@jrtf.jp
にお申し込みください。
定価の「2割引+送料」でお送りします。

(社)日露演劇会議主催 第2回「演劇教育研究会」

投稿者:日露演劇会議事務局 投稿日:2013年10月12日(土)01:29

「日本における演劇教育の問題点〜その2」終了
                          報告:守輪咲良

9月29日(日)18:00〜20:00、JOKO演劇学校(池袋・みらい館大明)の教室にて「日本における演劇教育の問題点〜その2」を開催、2時間にわたって様々な国内外の演劇事情が語られた。

参加者は全員当会員の西村洋一さん、松本永実子さん、桝谷裕さん、浜中昭子さん、そして守輪の5人。
今回はディスカッション形式で話し合おうということで、全員で机を囲み、予定通り、各自持参の缶ビールを片手に会を開始した。

第一回目のシンポジウム(3月23日開催)以来、研究会をどう活性化していくか──いろいろ検討を重ねているが、まだまだ試行錯誤中である。
日本の演劇教育が世界的にみて非常に遅れをとっていることは何十年も前から言われていることであり、問題意識を伴って議題として正面から取り上げられることもあまりないようである。

日本の未発達な演劇教育の現場に真っ直ぐ目を向け、旧態然としたシステムのなかから新しい何かを生み出していくには何が必要なのか・・・。
私たち日本の演劇人が何をどう努力していかなければならないのか・・・。
海外の演劇人がやってきて、ワークショップが開催されるようになったが、その体験は演劇に反映されているのか・・・。話し合いたいことは、いろいろある。
まずは結論を出すことにこだわらず、互いに交流を深めながら自由に話し合ってみようと、今回の研究会が企画された。

さて、当日の研究会だが、いろいろな話題が次々と展開して、交流という点ではまずまず成功だったように思われる。
以下、思い出せる範囲で話し合われた内容を箇条書きに記す。


日本では専門学校でも劇団の養成所でも演技のクラスは週1回くらいしかないところが多い。しかも一クラス、30人、40人もいて、2、3時間くらいの授業で、どう有効なのか・・・。
大学を卒業しても演技の基礎が全くできていないことに驚く。
ロシアでも韓国でも、学校で朝方まで稽古が続くことがよくある。
ハーバードで行われる夏のワークショップでは、60日間びっしりやる。

日本ではこれまで以上に若い人たちのスタニスラフスキー離れが顕著になってきている。

役者たちの経済問題はどうなっているか。

海外からの演出家と日本人俳優が長期間一緒に芝居を続けていくと、文化の違いがはっきりしてくる。演技について論理的にすすめようとする演出と、何となく分かってしまう日本人俳優との場合など。

身体(行動)と内面(感情)とセリフ(声)をどのようにつなげながら演技の訓練を進めていくか・・・これまでの問題だったし、これからの課題でもある。身体が柔らかく動くようになるだけでも、内面はその影響をうけて表現が変わる。

言葉での演技指導は俳優を頭でっかちにしてしまう問題がある。

以上、思いつくままに。
もっといろいろな話が出たように思うが、最後の30分くらいで面白くなってきたところで終了時間となった。

年内中に第3回研究会の開催が可能かどうか、ただ今、検討中である。
関心ある皆さま方の参加を大いに期待し、魅力ある研究会に成長していくことを切に願っております。


東京ノーヴイ・レハ゜ートリーシアター10年の成果

投稿者:日露演劇会議事務局 投稿日:2013年09月26日(木)01:46

ご無沙汰しております。皆様お元気ですか。
 村井さん渡部先生ご活躍のご様子頼もしく思いました。
 私たちも、ロシアのレパートリーシアターを目指しながら、10周年目のシーズンを迎えました。ご支援ありがとうございます。
 スタートしたころと違い、いまや、スタニスラフスキー・システムも普及され、ロシアからの先生方も多く来日され、ワークショップ参加者も大勢いらっしゃいますね。
 私たちも、ロシア功労芸術家アニシモフを芸術監督に迎え、10年間勉強してきました。
そして、3年前アニシモフから「これからは演出家として仕事をする。あなたたちも俳優として自立するように」といわれました。
 そこでつくられたのが、ドストエフスキー原作、サンクトのBDTの演出家故トフストノーゴフ脚色の「白痴」です。BDTから上演権をいただきました。その次、昨年ブレヒトの「コーカサスの白墨の輪」を創りました。
 シアターχの良いもの、実験的なものを誰もが見れるように1000円で上演すると言う企画に選んでいただき、この2本を日替わりで月1回シアターχで上演しています。
 今回スタニスラフスキー・システムをご理解の皆様にご紹介するのは、劇団の俳優 
菅澤 晃です。彼は「白痴」ではムーシキン公爵、「コーカサス」では、悪徳裁判官?アツダクを好演しています。この二つのかけ離れた役を日替わりで、毎月公演します。是非ごらんください。
 こんなことが可能になるのも「超課題」「貫通行動」がをわかってきたからです。また常に即興性も求められます。
 おかげさまで、レパートリー・システムで役を育てることを学ぶことが出来ました。『どん底」は100回以上上演しました。
 スタニスラフスキー・システムを学んだ方たちの劇団がいっぱい出来て、演劇がロシアのように生きるうえで欠かせないものになってほしいと夢みる毎日です。
 私達は、これから観客の皆様と、同じ時間、同じ空間で一緒に創造する舞台を目指します。これからもよろしくお願いします。




http://www.freeml.com/nitiro

2013年も学生アナウンサー活躍のチャンス!

投稿者:全日本学生アナウンス協会運営事務局 投稿日:2013年08月08日(木)06:26

※突然の書き込み失礼します。

2013年も学生アナウンサーが熱い!

オーディション開催!
“学生アナウンサー募集”
“学生MC大募集”

「全日本大学生演劇選手権」
でMCにチャレンジしよう!

本番は:9月14日(土)
※13日にリハーサルの可能性有り!

実績と経験が本当の力に!

オーディション参加希望者は
必要事項「氏名・性別・年齢・学校名・所属倶楽部orサークル等・
所属事務所(無所属の場合はフリー)・住所・連絡先・メールアドレス・志望動機」
を明記の上、mail@gakusei-announce.comまでメールにてお申し込み下さい。
※VTR審査も可(遠方の方への対応として、VTRでも審査を行っております。)
※具体的なオーディション情報(日時・場所等)は参加して頂く方へのみ、
随時メールにてご返信させて頂きます。ご了承ください。

日本全国から学生アナウンサーが集まる
学生アナウンサーの総本山へ
全日本学生アナウンサー協会所属
協会員及び学生アナウンサーも大募集中!

全日本学生アナウンス協会公式HP
http://gakusei-announce.com/
運営:全日本学生アナウンス協会運営事務局
http://gakusei-announce.com/

投稿者:「日露演劇会議」事務局 投稿日:2013年07月25日(木)02:23

日露演劇会議のみなさまへ 松本永実子より公演のお報せです。


「チャリング・クロス街84番地」再演のお知らせ  
7年前に劇団昴三百人劇場で初演しました「チャリング・クロス街84番地」を、主役のヘレーンをつとめます望木祐子(読売演劇大賞主演女優賞ノミネート)主催で
小劇場で再演、松本が再び演出することになりました。

日程:
8/28( 水)19:00
8/29 (木) 19:00
8/30 (金)14:00 19:00
8/31 (土)14:00 19:00
9/1 (日)14:00

会場:下北沢シアター711(スズナリの隣)

ニューヨークの売れない作家と、ロンドンの老舗古書店との間を行き来した20年にわたる文通を芝居仕立てにした作品です。
・・・と言っても本好きのひとりよがりな自慢話ではなく、また書物へのノスタルジーでもなく・・・ただただ生きることに真摯で必死な女が30代から50代を駆け抜けたユニークな人生と、それを暖かく見守る初老の古書店員・・・華やかな女優や古書店の癖のある従業員たち・・・・ヒューマンな心のつながりが舞台に満ち溢れます。


キャストは劇団昴の中堅女優陣に、新しく二人の男性が参加いたします。初演をご覧いただいた方々にも初めての方にも、この感動的な”書簡往復劇”をご覧いただきたく、ご案内申し上げます。


お申し込みは、03-6907-9213 (演劇企画JOKO  石井)

席数が70と少ないので、お早いご予約をお願い申し上げます。
(申し訳ありません、31日(土)昼のチケットは完売だそうです・・・)


 料金:前売り 3500円
    当 日 4000円


暑い中恐縮です。開演1時間前から出ます整理券を受付でお受け取りいただけますとよいお席にお座りいただけます。


お待ちしております。松本 永実子











大阪に新たな演劇学校誕生!

投稿者:日露事務局 投稿日:2013年07月21日(日)15:14

この秋、大阪に新しい演劇学校「シアター・コミュニケーション・ラボ大阪」が誕生します。

この学校は、当会会員の八木延佳さんらが中心になって設立されるもので、元大阪大学教授・堀江新二さん、元タカラジェンヌの藤京子さんらも講師に名を連ねています。

募集締切:9月21日

募集人員:14名

応募資格:高校生以上の男女

選考方法:書類選考

入学金:1万

授業料:12万

問い合わせ先:06-6441-8050

メール:art@enokojima-art.jp

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国際人形劇フェスへの招待状

投稿者:日露演劇会議事務局 投稿日:2013年07月08日(月)15:00

皆様 ロシアのエカテリンブルグ人形劇場から以下の「招待状」が日露事務局に届いております。このフェスへの参加ご希望の劇団の方は「日露演劇会議」事務局までお申し出ください。参加のサポートを行ないます!

エカテリンブルグ市文化局
地方自治体文化施設エカテリンブルグ人形劇場

エカテリンブルグ人形劇場
ロシア連邦 620075, エカテリンブルグ市, マミナ-シビリャカ通り143.
Tel/fax; (343)350-30-18, 350-30-14
http://www.uralkukla.ru/
E-mail: postmaster@uralkukla.ru
No.30 2013年6月13日

一般社団法人日露演劇会議様

エカテリンブルグ人形劇場を代表し、あなた様の多年に亘る交流へのご協力とロシアへの愛に心より感謝申し上げます。そのたゆまぬご助力により、両国の関係は強化され、また文化交流はより活発に友好的に発展してきています。エカテリンブルグにおける日本文化に対する興味は非常に高く、毎年、日本文化フェスティバルと日本映画際が開催されています。しかし、ロシアのほぼ中央に位置する私たちの街まで日本の俳優や人形遣いがやってくることは本当に稀です。
第7回国際人形劇フェスティバル「ピョートル・ベリーキー」のプログラムのなかで、日のいづる国、日本の人形劇を見ることが出来るのでしたら、この上ない幸せです。フェスティバルのテーマは「人形劇:経験と技術の交流」です。伝統ある日本の人形劇団の参加は、フェスティバルの誇りとなるでしょう。
フェスティバルの会期は2014年、参加者到着は9月11日、出発は9月17日となります。開催地はエカテリンブルグ市です。
フェスティバルの参加条件としては、団員10名の滞在費と食費はフェスティバル実行委員会が負担いたします。団員の渡航費、道具類の輸送費は劇団側のご負担となります。


「ピョートル・ベリーキー」演劇祭実行委員長
劇場支配人
P.S.ストラジニコフ

連続シンポジウム「スタニスラフスキーは死んだか?」

投稿者:日露演劇会議事務局 投稿日:2012年11月26日(月)04:36

日本演劇学会分科会・西洋比較演劇研究会12月例会

連続シンポジウム「スタニスラフスキーは死んだか?」

第一回・スタニフラフスキー・システムの歴史的検証



日時 2012年12月15日(土)14:00~18:00

会場 成城大学7号館3階732教室

司会・問題提起:井上優(明治大学准教授)

講師:浦雅春(東京大学大学院教授)

講師:堀江新二(大阪大学大学院教授)

俳優は内面で実際に感じる感情をもとに演技しなければならないという主張は、ドゥニ・ディドロ「俳優に関する逆説」(1758)をはじめとしてたびたび批判されてきたにもかかわらず、今でも多くの国の演劇・映画における演技術の土台として受け入れられている。一方、20世紀初頭のロシアにおいて誕生したスタニフラフスキー・システムは、俳優の「役作り」の方法論を体系化することで、演技=俳優の内面という言説の有効性を確証したと考えられているが、現在演劇研究の場だけでなく、演劇教育および実践の場においても顧みられることはあまりにも少ない。スタニフラフスキー・システムは本当に「死んだ」のだろうか? 2012年末から2013年にかけて、日本演劇学会分科会・西洋比較演劇研究会ではスタニフラフスキー・システムの可能性と限界について研究者や実践家が熱く語る連続シンポジウムを開催する。

第一回:スタニフラフスキー・システムの歴史的検証

第二回:日本におけるスタニフラフスキー・システムの展開とその可能性

第三回:スタニフラフスキー・システムの「超克」

記念すべき第一回はスタニフラフスキー『俳優の仕事』をロシア語版から完訳した共訳者である浦雅春・堀江新二両氏を迎えて、スタニフラフスキー・システム成立の歴史的経緯を考察する。

会員以外の参加を歓迎します。参加費等不要ですが、会場整理の都合上、参加ご希望のかたは前日までにメール(constantin@comparativetheatre.org)または電話050-5809-5459(留守電が対応します)でご連絡ください。

1. 問題提起:井上優「さまざまなスタニスラフスキー」
スタニスラフスキーは単一ではない。スタニスラフスキー自身の中でシステムに関する考え方が変化しているからあるのは言うまでもなく、それを受容する国や地域の事情によっても、システムは(恣意的であるにせよ無意識であるにせよ)修正され改変されている。

結果として、スタニスラフスキーの継承者を自負する(あるいは周囲にそうみなされている)者たちによって、「さまざまなスタニスラフスキー」の乱立が引き起こされることになる。

たとえば、有名な話だが、コミサルジェフスキーは彼自身モスクワ芸術座に一度もいたことはないにもかかわらず、フランスやイギリスではスタニスラフスキーの継承者であるかのように扱われる。アメリカのメソッド・アクティングにおいても、指導者たちが互いを批判しつつ、それぞれがスタニスラフスキー・システムの継承者であることを主張している。

それは、もちろん、歴史的過去の出来事であるばかりではなく、現在形の現象ともいえる。それを批判しても益はないだろうが、少なくとも、その事実を認識したうえで、そうした複数形のスタニスラフスキーを、「それでもスタニスラフスキーである」のか「もはやスタニスラフスキーではない」のか、あるいは、その観点からの検証が可能なのか、不可能なのか、というような問いかけを行うことは意義があるだろう。その観点から、いくつかの事例を引用しつつ、シンポジウム全体への司会者からの問題提起としたい。

発表者紹介
明治大学准教授。専攻は演劇史・演劇理論全般。最近の論文に「今なぜ岩田豊男なのか?岩田豊男の演劇論を読む」(『演劇の課題』三恵社)、「一心太助は朝日を背に日本橋を渡る ?『家光と彦左と一心太助』
(1961)の背景にあるもの」(『日本橋学研究』第五号)他。

2. 発表:浦雅春「スタニスラフスキーかメイエルホリドか」
20世紀の演劇は2つパラダイムを軸に展開してきた。ひとつはスタニスラフスキーが作り上げた俳優術、いわゆるスタニスラフスキー・システム、もうひとつはメイエルホリドの編み出した身体操作術である。スタニスラフスキーが人間の心理・感情を掘り下げ、舞台上で「生きる」には役者にどのような手立てがあるのかを探求し、そこから「サイコテフニカ」という技術を生み出したとすれば、メイエルホリドは心理と感情を排除した身体に演劇の可能性を拓く「ビオメハニカ」を提唱した。

もともと芸術座でスタニスラフスキーの弟子であったメイエルホリドが、芸術座の演技のあり方を自然主義、たんなる現実の忠実なコピーにすぎないと痛烈に批判し、それに対抗するものとしてコンヴェンションに基づく「制約劇」という概念を打ち出したことから、このふたつのパラダイムはとかく対立的にとらえられてきた。精神?身体、生?機械、真実?約束事という二分法のなかにあって、つねにスタニスラフスキーは前者に位置づけられ、メイエルホリドは後者に括られてきた。「真実らしさ」や「人間の精神」といった、いささかいかがわしい用語を駆使するスタニスラフスキーは旧弊で保守的に映り、心理や情緒とはすっぱり縁を切ったメイエルホリドの演劇は「革新的」だと思われてきた。たしかに論点を明確にするためには、このような単純な二分法も有効であるにはちがいないが、この図式からこぼれ落ちるものも多い。いまこそ問われるべきは、はたしてスタニスラフスキーはそれほど心理主義に傾いていたかという問いであろう。

発表者紹介
東京大学大学院教授。著書に『チェーホフ』(岩波新書、2004年)、訳書にチェーホフ『桜の園/プロポーズ/熊』(光文社古典新訳文庫、2012年)、ブローン『メイエルホリド 演劇の革命』(水声社、2008年、共訳)、スタニスラフスキー『俳優の仕事』全3巻(未来社、2008年、共訳)他。

3. 発表:堀江新二「等身大のスタニスラフスキー?USバイアス・USSRバイアスを超えて」
スタニスラフスキーは、その演技術を俳優学校の授業として確立しているが、それは40年近い紆余曲折の実験の日誌である。その一部を肥大化して取り出すと、様々なバイアスがかかってしまうが、その実態をロシアとアメリカの俳優教育を例に考えてみたい。そのために、まずモスクワ芸術座でのチェーホフ演劇以降、1938年に亡くなるまで、演技論や俳優教育の考え方にどのような変化があったのか、いくつかの例を取り上げて、スタニスラフスキーの心身論の実態に迫ろうと思う。そして、実際の俳優教育の現場での経験(モスクワ・シューキン演劇大学とアメリカ・イエール大学などでの)を通して、いわゆるスタニスラフスキー・システムの受容のあり方を考える。その際、ロシアでもアメリカでも話題になったオイゲン・ヘリゲルの『禅と弓道』の意味を、ミハイル・チェーホフの演技術・演劇観の日本語への全訳を視野に入れて、触れてみたい。俳優教育自体が軽視されている日本で果たして、こういったことがどのような意味を持つのか、問いかけつつ…

発表者紹介
大阪大学大学院教授。新劇女優だった母の影響で、5歳から60年間俳優の演技を見てきた。ロシアで本物の俳優に出会えたことが、無上の喜びだが、日本に帰ると絶望感に。2006年、58歳でシューキン演劇大学俳優学科に「特別」入学。著書に『したたかなロシア演劇』(世界思想社、1999年)他。訳書にスタニスラフスキー『俳優の仕事』全3巻(未来社、2008年、共訳)他。




ドストエフスキー「貧しき人々」舞台化

投稿者:やまぐち 投稿日:2012年10月06日(土)18:23

こんにちは。突然の告知で失礼します。
ドストエフスキーの処女小説「貧しき人々」を
舞台で上演します。10月28日、吉祥寺前進座劇場
にて16時開演の一回公演です。この劇場は創立30年
にして閉館となります。その最終年度の記念公演という
ことで、劇団には珍しいロシア文学の舞台化です。
詳細は前進座ホームページをご覧ください。ご質問、お申し込み
の節は、「山口情報」からと申し添えて下さい。
お待ちしております。

巨匠P・フォメンコ逝くY

投稿者:桜井郁子 投稿日:2012年08月12日(日)11:48

2012年8月9日、モスクワフォメンコ工房の主、P・フォメンコが急逝した。現在は夏休みで人々は、各地に散らばっており、葬儀は13日に同劇場で行われる事になった。今はフォメンコ工房のホームページを開くと、彼の在りし日のいろいろのスナップが漂ってくる、その数数十枚…… 劇場のプログラムは9月7日から、彼の作品が並ぶ。フォメンコ工房のページはlinnksで開いてください。

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