日露演劇会議-Japan Russia Theatre Forum >  What's New >  主催事業 > マールイのボリス学長来日!

主催事業

マールイのボリス学長来日!

2009/01/04
 日露演劇会議事務局

明治大学での講演風景

明治大学での講演風景

07年のモス芸スメリャンスキー学長、08年初頭のGITIS学長についで日本を訪れたマールイ劇場付属演劇大学のボリス・リュビーモフ学長(文化庁助成)は、11月16日に来日、23日の帰国までの短い時間に、早稲田・桐朋・明治・新国立での講演、さらには劇団協議会との懇談、劇団四季の訪問、日露演劇会議メンバー、演劇教育関係者との懇親会などを精力的に行った。

ボリスさんは、ロシアの演劇評論家として著名な人だが、その一方で、ドストエフスキーやスタニスラフスキーの研究者、演劇教育家として活躍、数年前まではロシア最大の演劇博物館バフルーシンの館長でもあった人だ。
そのためもあって、まずは早稲田で「演劇博物館の社会的役割」について講演。ついで、桐朋では「演劇を学ぶ楽しみ」、明治では「マールイ劇場の歴史について」、新国立では「国立劇場と演劇教育」について熱く語り、多くの人に深い感銘を与えた。
今回のボリス学長の来日で、ロシアの主要な演劇大学の指導者がすべて来日を果たしたことになる。

次の展開は、日本が学びそこねていた「スタニスラフスキー・システム」をどう日本に定着、有効なものにするかだろう。つまりは、実践段階へのステップアップ。すでに欧米はもちろん、アジア、南米でもスタニスラフスキー・システムは、基礎の中の基礎となっている。それを、いまだに未消化のままにしているのが日本。しかも日本の演劇教育者の多くが、そのことに無自覚だ。これをどう変えてゆくか。日本の現代劇のレベルを高めることができるかどうかは、まさにそこにかかっているといってもいいだろう。

明治大学での講演風景

明治大学での講演風景

日露演劇会議の会員と

日露演劇会議の会員と