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主催事業

2016年度「ハイスクール・ドラマキャンプin YOKOHAMA」

2016/09/17
 日露演劇会議事務局

2016年度「ハイスクール・ドラマキャンプin YOKOHAMA」終了

担当理事:守輪咲良

8月30日31日の2日間、今回初めて横浜で「高校生のためのハイスクール・ドラマキャンプ」が開催されました。1年生2年生の計7人が参加。

これまでの札幌の生徒とは環境も教わっている演技の背景も違うので少し心配がありましたが、生徒たちは大変素直で柔軟性があり、終了の頃には表情がいきいきとしていました。

後日、担当の先生から「普段授業をしている先生がWS参加生徒たちの芝居をみてすごく驚いていました。生徒達も手ごたえがあったようで、いきいきとした表情で芝居をしていました。嬉しい限りです。」とのメールが送られてきました。

 

【西村洋一さんからの報告】

今回、初めて横浜校でレーチを教えました。

生徒たちの第一印象は、とても素直で、柔軟に吸収しようとする姿勢のあることでした。一日のみでしたが、レーチの基礎からテキストへの応用まで、密度の濃い内容によく取り組んでくれたと感じます。テキストに対しては、皆いい意味で悪戦苦闘し、台詞を深く生きた言葉として発することができた瞬間が、何度も見られました。

 

【守輪の報告】

7月に札幌で行われたワークショップ内容を横浜の生徒たちがどう取り組むのか興味深かったのですが、生徒たちは積極的で切り替えがはやく、与えられたばかりのテキストを手放すことに抵抗なく、即興での演技に柔軟に取り組んでいました。

〈午前〉

「表現」についての導入。感動表現と遊び(play)、想像力についてなど。

やってみよう!①

・  風と遊んだり、砂と遊んだりしながら身体を動かす。

男子はすぐに遊びに入っていかれるが、女子はなかなか楽しめない様子で身体を自由に動かせない。恥ずかしいので抵抗がある様子。

・  一人ずつ前へ出て、「ドアをあける」「温かいミルクを飲む」などの簡単な行動を理由づけしてやってみる。

「ドアをあける」など日常の簡単な行動がむずかしい。寒い外から帰ってきて、温まろうとしてホット・ミルクを飲む様子はそれぞれ生活感があった。

〈午後〉

テキスト使用。ソーントン・ワイルダー作「わが町」より抜粋。エミリーとジョージのやりとりで、エミリーは月が明るすぎて勉強が手につかない。

やってみよう!②

・  すぐにテキストを手放して、即興でのやりとりに移る。なかなか月を見ることが出来ない。スーパームーンを見たことがある話などを元に、みんなですごく綺麗な月を見てみる。声を出してみんなで「きれい!」とか「すごい!」とか言ってみる。初めは抵抗があってなかなか声が出ないでいた生徒も段々声を出せるようになる。恥ずかしいときは「恥ずかしい!」と声を出して表現することを奨励。大きな声で言えた女子の顔の表情がみごとに明るくなった。前日のレーチでの体験があったればこそ、なのでは──と思う。

感動表現は苦手な生徒が多いが、心に感じたものを身体と声を通して素直に表現することを、いろいろな角度から奨励していきたい。

 

【生徒たちからの感想】

後日、担当の先生から参加生徒の感想「ハイスクールドラマキャンプを受けて」が送られてきました。

・1日目 すごく笑ってしまい、途中練習が出来なくなってしまうほど楽しかったです。もっと動きのレパートリーを増やし、自分をより表に出せるようになりたいと思いました。2日目 頭痛で途中からできなくなってしまいすみません。本当に残念でした。ドアを開ける動きなど、表現力、想像力を鍛えていきたいので、日常生活から変えていきたいと思います。(1年)

・自分を表に出すことがうまくできなくて、悩んでいた部分があったので、この2日でかなり吹っ切れたかなと思います。まだ自分の引き出しがあまりないので、増やして、人を楽しませる演技がしたいです。受講する前はロシアにある日本の歌舞伎のようなものなのかなとおもっていましたが、基礎の基礎だったのかと驚きました。この二日間とても楽しかったので次回もぜひ参加したいです。ありがとうございました。(1年)

・自分はいつも演技をするときはずかしいし緊張してしまいあまりうまくできなかったのですが、この二日間を通して自分を表現することがなんとなくわかってきました。1日目では見ている人に声と力を伝える方法を教えてもらい、自分が持っていない力を学べたのでとてもよかったです。2日目では想像力と表現する力を教えて戴きました。最初は緊張しているのもあり全然なにもうかばなくてダメダメだったのですが、お昼を過ぎてからだんだん声も出てきて、最後はお褒めの言葉をいただくことが出来ました。そのあと「緊張しているとか恥ずかしいとかは言ったもん勝ち!」といって下さったことにより、よりふっきれることが出来ました。ありがとうございました。2日間貴重な時間を自分たちにくださりありがとうございました。(1年)

・今回ハイスクールドラマキャンプに参加していつもは体験できないような、人に対して伝える練習や、体全体を使って演技することをあまりしてこなかったので、今回すごく難しく、そしてためになったなと思いました。そして前々からずっと思っていた想像力をつける方法など今回少しわかったような気がして、これから家で練習していこうと思いました。私はアフレコの時は映像にたよって想像を作っていたりしたので映像に頼らず自分自身しっかりとしたイメージを持てるようにしていきたいです。(2年)

・自分の中では想像もできていたし、気持ちも作れていた。つもりでした。でも、それじゃ全く足りなくて、基本も足りていなくて、すごく悔しかったです。でも足りない分だけ、今度は自分をもっと開放して力を抜いて自分の出せるエネルギー気持ちをさらけだしたいと思いました。今回は「もう少しなんだけど」と言わることが多く、自分の最大限を出し切れなかったのが心残りです。もっと基本の基本から感じ取り、勉強しようと思いました。(2年)

・2日間まったく違う教え方でそれぞれの授業でおそわったことをいかしてこれからも頑張りたいと思います。演じようじゃなくてやろうというか、、意識していこうとおもいます。2日間とても勉強になりました。(2年)

以上

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